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知っ得コラム

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2013年 8月号

長引く「せき」と「たん」

佐久総合病院名誉院長 松島 松翠
 
 「せき」は、多くの人に起こる呼吸器症状の一つです。「せき」を伴う感染症の中で、最も身近なのは「風邪」ですが、通常「せき」は1週間程度で治ります。それ以上「せき」が続く場合は、風邪以外の感染症の可能性があります。「せき」が長引く主な感染症としては、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、百日ぜき、結核などがあります。
 まず「インフルエンザ」ですが、1週間ぐらいの「せき」の他に38~40度の高熱や頭痛、関節・筋肉痛、全身の倦怠(けんたい)感などが現れます。
 「マイコプラズマ肺炎」は、発作性の頑固な乾いた「せき」が2~3週間続きます。「たん」は伴いません。38度以上の高熱や関節痛や筋肉痛を伴うこともあります。
 「百日ぜき」は、かつては子どもの病気といわれていましたが、最近は大人にも多く見られます。発作性の頑固な「せき」で、夜間に多く出ます。「せき」と共に、粘り気のある「たん」が出ます。
 「結核」は、初期の症状は、「せき」「たん」の他、微熱、だるさなどですが、進行すると「血痰(たん)」が出ることもあります。
 一方、感染症でなくて、「せき」が長引く病気に「せきぜんそく」があります。通常の「ぜんそく」は、発作時には、「せき」「ゼーゼーヒューヒュー」という「喘鳴(ぜんめい)」「息苦しさ」が出ますが、「せきぜんそく」では「せき」が出るだけで、他の症状は出ません。
 従って、「せきぜんそく」の方は軽く受け止められがちですが、これを放っておくと、本物の「ぜんそく」に移行しやすいといわれています。「せき」が長引く場合は、呼吸器内科を受診して診断を受けてください。

 

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