NTT西日本鳥取支店やJA鳥取中央、県中部総合事務所農林局、県中部の自治体、生産者などは2023年度から、持続可能な鳥取県梨生産に向け、黒星病の発生を予測するアプリ「梨なび@アプリ」の実証実験を進めています。
19日には倉吉市のJA本所で、24年度の取組み結果を報告。5戸の協力農家から病気の発生危険度や農薬の残効期間がわかりやすいと高評価だったことを発表しました。
アプリは気象データをもとにカレンダー形式で感染危険度を表示。実験ではアプリの感染の危険予測を参考に農薬を散布する実証ほ場と、防除暦どおり散布する対象ほ場を用意し比較しました。
協力農家へ実施したアンケートからは、所感で前年度より病気の発生を抑えることができたという声や、霜やカメムシの発生予測もあると便利といった意見があり、全体的に満足度は高く、有料サービスになっても利用すると回答した農家がほとんどでした。
26年以降の社会実装に向け今年度も検証を続け、協力農家を15戸増やし、農業大学校にも協力を要請。同校では、完全にアプリだけに沿った防除で有用性を確認する予定です。
NTTの小川原秀哉支店長は「しっかり形にするのが、当社の使命。農家の勘と経験をデジタル化し1つのエビデンスとして、営農活動に活用してもらいたい」と話しました。