普段の交渉は電話で行うため、大会でも顔は合わせず背中合わせでやり取りしました

JA鳥取中央農産部は、倉吉市のJA本所で第1回青果物販売職員ロールプレイング大会を開催しました。大会は、参加した7人の営農担当職員が市場と自身が担当する品目の単価や出荷量についての交渉技術を競うというもの。審査員には鳥取中央青果(株)の蓮佛和也常務取締役、ロープレの市場役には同青果果実課の三橋幸人課長を招き、本番さながらの空気感の中行いました。今大会は全国のJAで初の試みとなります。最優秀賞には、中央営農センターの山田知希さんが選ばれました。

 

営農担当職員の中でも青果物販売職員は、取引市場の仕切り単価が生産部、生産者への手取りに直結することから、個人の能力が必要とされる重要な役割を担っています。そのため個のレベルアップや交渉スキルの共有を目的に行いました。

今回は、担当品目が全国的に豊作で、荷動きが停滞し、仕切り単価が下がった場面を想定。それぞれ参加者は、次の需要期で単価をあげるよう説得したり、他産地の情報を収集し有利販売になるように情報提供をするなど奮闘していました。

審査では、礼節をもった交渉だったか、明瞭な口調で内容が伝わっているか、現状を的確に把握したうえで次の販売につながるかなど5つの項目で採点。最優秀賞の山田さんはスーパーがどのような売り方で、店頭価格を何円に設定するのかなど、市場とその先の流れを見据えたうえで、要望単価をすりあわせていったポイントが評価されました。

優秀賞に中家裕基さん(北栄営農センター)、優良賞に後藤慎司さん(中央営農センター)、新人特別賞に田中陽菜さん(北栄営農センター)が選ばれました。

戸田勲常務は「役職員が知恵を出し合い、初めて開催することができた。販売における企画力、交渉力などを向上させ生産者の最大手取りを目指していきたい」と話しました。

左から中家さん、山田さん、後藤さん