鳥取県が独自開発した青梨の新品種「鳥園L」の試験栽培に取り組む農家ら関係者が、県庁に平井伸治知事を訪ね、生育状況を報告しました。大玉で高糖度、さらに程よい酸味が特徴の「鳥園L」は、梨「二十世紀」を上回る濃厚な味わいが期待されています。

「鳥園L」は、2002年に交配された青梨で、母親は赤梨で人気の「あきづき」。鳥取県オリジナル品種の青梨としては、「なつひめ」以来18年ぶりの新品種となります。

 

公開された果実は1個531gと、平均果重320gの梨「二十世紀」を大幅に上回る大玉。過去3年の平均糖度は13.5度で、「二十世紀」の平均糖度11を上回る甘さを持ちます。収穫時期は9月中下旬。栽培方法は従来の品種と同じで、導入のしやすさも魅力です。

樹体の特性として、枝の伸びが非常に良く、早く樹が大きくなるため、早期に収穫ができる。また、花芽がたくさん着くため、豊産性にも期待されています。

「鳥園L」を試食した平井知事は「鳥園Lを次なるスターとして、店の棚に県産梨が長く並ぶようにPRしていきたい」と話し、JA鳥取中央琴浦梨生産部の藤井憲人部長は「鳥園Lは短果枝が割りとよくでき、1年目から腋花芽が確保できるので豊産性がある」と話しました。

 

県はすでに農林水産省に品種登録を出願しており、登録は2029~30年後を見込み予定としています。